グランプリシリーズって格上の大会なの?フィギュア主要大会比較
フィギュアスケートって言えば、
あっちの国際大会とこっちの国際大会がどう違うのか?
今マスコミが騒いでる国際大会って、そんなに重要な大会なのか?
・・・ってのもあったりする。
格上・格下の客観的な基準
フィギュアスケートの国際大会の場合、「格上」「格下」には、客観的な物差しが存在する。
選手の世界ランキング獲得ポイントの多い大会か?
ISU(国際スケート連盟)が選手の世界ランキング決める時に、
当該選手がどの大会で活躍したか?
によって付与するポイントを決めている。
あっちの大会で優勝した選手より、こっちの大会で優勝した選手の方にランキングポイントを多く付与する・・・というものである。
つまり、選手から見て、ランキングポイントをたくさん獲得できる大会が格上の大会ということになる。
ランキングポイントが多い順
では、付与されるランキングポイントが多い大会とは?
それを順番に並べると・・・
※ジュニア枠は除外
1.オリンピックと世界選手権
オリンピックは当然のことながら、格上中の格上ということになるが、
実は、世界選手権(Figure Skating World Championships)も、
付与されるランキングポイントという点では、オリンピックと同等になっている。
もっとも、主観的な価値をも加味すれば、
オリンピック>世界選手権であることは変わらない。
2.欧州・四大陸フィギュアスケート選手権
オリンピックおよび世界選手権の次は、
欧州フィギュアスケート選手権(European Figure Skating Championships)と
四大陸フィギュアスケート選手権(Four Continents Figure Skating Championships)の大陸別の大会が位置することになる。
文字通り、欧州(ヨーロッパ)フィギュアスケート選手権は、欧州の国々の選手が参加する大会で、
四大陸フィギュアスケート選手権は、欧州以外のアジア、アフリカ、アメリカ、オセアニアの四大陸の国々の選手が参加する大会。
3.グランプリファイナル
ISUグランプリファイナルは、
ISUグランプリシリーズ・アメリカ大会、
同・カナダ大会、
同・中国大会、
同・フランス大会、
同・ロシア大会、
同・日本大会
の成績優秀者6人が出場する決勝大会。
1人の選手が、上記6大会中2大会まで出場でき、
順位に付与されるポイント(1位は15、2位は13・・・)の合計によって、グランプリファイナル出場6人が決定される。
※出場した2大会でいずれも1位なら、獲得ポイントは30ということ。
このグランプリファイナルと上記6大会を合わせて「グランプリシリーズ」と呼んでいる。
「グランプリファイナル」と「グランプリシリーズ各大会」を分けて(分割して)考えるなら、
「格」としては、欧州・四大陸選手権>グランプリファイナルということになる。
4.グランプリシリーズ各大会
前述のアメリカ、カナダ、中国、フランス、ロシア、日本でのグランプリシリーズ各大会は、
当然ながら、グランプリファイナルの格下ということになる。
5.その他国際大会
過去、織田信成が3度金メダルを取ったネーベルホルン杯、
2015年10月に本郷理華がリプニツカヤを破って金メダルを取ったフィンランディア杯・・・
等々、それなりの国際大会もランキング対象大会になっている。
グランプリシリーズはショボい大会?
上記のように、上から順番に並べていけば、
①オリンピック・世界選手権
②欧州・四大陸選手権
③グランプリファイナル
④グランプリシリーズ各大会
⑤その他国際大会
ということで、
「なんだ。グランプリシリーズって、マスコミが騒ぐほどの大会かよ、このヤロめ!」
とでもなりそうだが、
③グランプリファイナルと④グランプリシリーズ各大会を「ひとつの大会」と捉えれば、
オリンピック、世界選手権と同等ということもできる。
ISU世界ランキング算定ポイント例
世界ランキングを算定する時の、各大会での獲得ポイントの一例。
※下記はあくまでも一部。
オリンピック・世界選手権
1位:1200
2位:1080
3位:972
グランプリシリーズファイナル+各大会
1位:800+400(計1200)
2位:720+360(計1080)
3位:648+324(計972)
結論
グランプリシリーズは、選手の力が比較的長い期間に渡って測られる大会であり、
トータルで考えれば、それは最高峰の大会というにふさわしく、
グランプリシリーズが「大したことない大会」「ショボい大会」なんてことは、
絶対にありまへん!
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